下痢と自律神経の関係について

下痢はさまざまな要因で起こりますが、潰瘍性大腸炎や細菌感染などのように原因がはっきりと分かっているもの自律神経失調症更年期などのように原因がはっきりと分からないものに大別できます。

こちらのページでは病院の検査結果では異常が見られないと診断される、自律神経が影響する下痢についてお話しをしております。

下痢の原因は多岐にわたるため、専門の病院で検査を受けることを強くお勧めいたします。

消化と吸収の仕組み

一言に下痢と言っても、その形状を表現する言葉は多様で、軟便、泥状便、水様便などと使い分けます。

下痢の原因は細菌感染やストレス性など多種多様ですが、簡単に表現すると食物に含まれる水分が大腸で十分に吸収されないで排泄される現象と言えます。

消化の仕組み
Step1
食べ物を口から摂取し、食道を通って胃へ送る
Step2
胃液で食物を消化して十二指腸へ送る
Step3
食物を胆汁や膵液と混ぜ合わせて小腸へ送る
Step4
小腸では様々な消化酵素を分泌して、主に栄養分を吸収して大腸へ送る
Step5
大腸はあまり消化酵素を分泌せず、主に飲食物、消化液などの水分を吸収する
Step6
摂取した食物の栄養分や水分を小腸や大腸で吸収し、残ったカスはS状結腸、直腸、肛門を通って排泄される

ちなみに肛門付近には肛門括約筋という筋肉があり、自分の意思で肛門括約筋を緊張させたり緩めたりして、排便のタイミングをコントロールします。

下痢の役割

本来、下痢は体内に食中毒菌などが侵入してきた場合に、毒素を体外へ速やかに排出するようカラダが起こす防御反応の1つです。従って安易に下痢止めを服用して下痢症状を抑えることは、避けた方が良いとされます。

病院でも脱水症状が懸念される場合など、すぐにでも下痢症状を抑える必要があるとき以外は、整腸剤を処方して、こまめに水分を摂取するように指示がある程度だと思います。

細菌感染が原因の下痢は、なかなか自分で防ぐことは難しいと思いますが、飲食物が原因になる下痢は自分で防ぐことは可能です。

こんなことが原因で下痢を引き起こします

♦冷たいビールやジュース類の一気飲みや取りすぎ

♦カフェインや香辛料など刺激物の過剰摂取

♦食事をあまり噛まないで食べる

♦アルコールの過剰摂取

下痢に悩んでいて、心当たりがある人は注意してみませんか?

また腸に直接原因が無く、細菌感染や飲食物が原因の下痢以外に、他の臓器が原因で引き起こされる下痢も存在します。

甲状腺機能亢進症や慢性膵炎などが有名ですが、私は医師ではないため詳しく説明が出来ません。申し訳ございません。

ご自分の下痢の原因が気になる方は、医療機関を受診のうえ検査をされることを強くお勧め致します。

自律神経と下痢の関係

自律神経は交感神経と副交感神経という2つの神経で構成されています。

この2つの神経はそれぞれ正反対の作用があり、大きく分類すると交感神経は日中に活動する神経、副交感神経は夜間に活動する神経と、役割が分かれています。

腸の活動は自律神経がコントロールしており、交感神経が優位になると腸は活動を休め、副交感神経が優位になると腸の活動は活発になります。

ところで、健康な人の日常生活を見てみると、大半がきちんと朝食を食べ、朝食後にはスムーズな排便をする習慣があります。

これは胃ー結腸反射といって、胃に食物が入ってくると小腸に溜まっていた食物が大腸へ流れていき、下行(かこう)結腸という場所に溜まっていた便を直腸へ送り出します。

便が直腸までくると直腸は脳に信号を送り、人は便意を感じます。

便意は自分の意思でコントロール出来ません

胃ー結腸反射までの働きは、自分の意思ではコントロールすることが出来ません。

しかし便意があっても、ほとんどの人間はすぐにその場所で排便をすることが出来ないため、トイレにたどり着くまで我慢する必要があります。

我慢するために、肛門は自分の意思で緊張・弛緩させることが出来る肛門括約筋があり、排便を自分の意思でコントロール出来るようになっています。

自律神経が起因している下痢は、副交感神経が過度に緊張した状態になっています。
原因はストレスや季節の移り変わり更年期など多岐にわたりますが、これらの影響を受けて副交感神経が過度に緊張してしまい、大腸が十分に水分を吸収しないうちに便を直腸へ送ってしまうことが原因と考えられています。

自律神経の調整は鍼灸の得意分野です

鍼灸の特徴はメンタル面と症状(この場合は下痢ですね)を同時に治療することが出来ることだと思います。

もちろん、症状の程度や発症してからの年月、生活環境などで改善までに必要な時間は個人差が生じますが、自律神経が影響している下痢の施術は、鍼灸が得意にしている分野のひとつです。

病院で検査をしても異常が見当たらない、止瀉薬を服用してもあまり効果が無い、アルコールやカフェインを過剰摂取した訳でも無いのに毎日複数回の下痢をおこす、といったお悩みがございましたら、当鍼灸院へご相談ください

自律神経のバランスを整えることで、下痢に関わるお悩みが改善できるかも知れません。