東洋医学で重要視するもの

東洋医学では病の進行状況を把握したり、治療方法を決定する等の大切な情報として『気・血(けつ)・津液(しんえき)』という3つの物質を重要視します。この3つは必ず目に見えるものではありませんが『物質』と考えなければ東洋医学を理解することは出来ません。現代の医学がMRI、CTなどの画像や検査数値を重視することと大きく異なるポイントの1つです。

気(き)の考え方

『気』とは

  1. 非常に強い活力を持ち
  2. 不断の運動をし
  3. 人体の生命活動を維持する精微な物質

と定義されます。

簡単にいうと、気は人間が生命活動を営んでいる限り常に体の中を動き続ける目には見えない物質だと言われています。

目に見えない物質だったんですね。

そして人間には「正気」と呼ばれる気があり、以下のように5つの作用と4つの種類があると考えられています。

正気(せいき)の働きと『気』の種類

正気(せいき)は次のとおり5つの種類があり、それぞれ人体を構成するための大切な作用があると考えられています。

推動(すいどう)作用 成長・発育・生殖・臓器・組織の代謝を促進する
温煦(おんく)作用 体熱生産、体温保持作用
防衛作用 外邪の侵入から人体を守る
固摂(こせつ)作用 気の消散、水の喪失、出血を防ぐ
転化作用 精を気に、気を津液や血に、津液を汗や尿に転化する働き

気の種類

『気』は4つに分類され、それぞれ『気』が集まる場所や、その作用が異なってきます。

所 在 作 用 生 成
原気(げんき) 臍下丹田 生命力の原動力 先天の精が変化
宗気(そうき) 胸中 心・肺の活動を支える 後天の精と天の気が変化
営気(えいき) 脈中 営血・栄養 後天の精から得られる陰の気
衛気(えき) 体表部
  • 防衛作用
  • 体温保持
  • そうり(毛穴)の開ごう
後天の精から得られる陽の気
後天の精や陰の気など、分からない言葉が随分と出てしまって、申し訳ございません。

他のページで、これらの言葉の意味を説明していきたいと思っていますので、ここでは気の働きや種類を、ざっくりと読んで頂ければ、それだけで有難いです。

続いては、血(けつ)と津液(しんえき)について、これもざっくりとですがお話ししていきます。

血(けつ)の考え方

血とは『脈中(血管の中)を流れる赤い液状の物質』と定義し、作用は以下のとおりです。

所 在 作 用 生 成
脈中 内臓・器官・組織を栄養 津液と営気

津液(しんえき)の考え方

津液とは『体内の正常な水分』の総称を指します。
異常な水分を痰飲(たんいん)と呼び、津液とは区別されます。

所 在 作 用 生 成
津液 全身 滋潤・滋養 脾と胃で水穀から水様の物が分離し津液となる

津と液は異なる物質

津(しん) 液(えき)
属 性
水分の質 サラサラ 粘りがある
分布と作用 体表部を潤し、体温調整に関与する 粘膜と皮膚を潤し、骨髄・脊髄・関節などを満たす

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