陰陽論(いんようろん)って何でしょう?
陰陽論と言われてもピンとくる人は、めったにいないでしょう。
皆さんが陰陽論を目にする機会があると思われるのは、占いで使われる太極図(たいきょくず)ではないでしょうか?
陰陽論は易経(占いだと思って下さい)にも取り入れられている理論で、自然界に起きる事象は全て陰(ひかげ)と陽(ひなた)に分けられるという、単純な思想からスタートしています。以下に陰と陽の参考例を示します。
陰陽関係の早わかり
陰 | 日陰 | 月 | 水 | 冷え | 女 | 秋・冬 | 臓 | 下半身 |
陽 | 日向 | 太陽 | 火 | 熱 | 男 | 春・夏 | 腑 | 上半身 |
思いつくままに表にしてみましたが、イメージ出来るでしょうか?
考え方としては、すごくシンプルな発想なのです。
そして、陰と陽は互いが以下のように関係を保っています。
- 陰陽対立
陰と陽の性質は相反している
- 陰陽制約
陰と陽は互いに増長を防ぎあっている
- 陰陽相互依存
常に一方は相対する別の一方が存在することにより、自己の存在が条件づけられる。
陰と陽の一方だけが存在することはあり得ない
- 陰陽消長と平衡
陰と陽の活動は静止した状態ではなく、常に不断の運動・変化の中で行われている。
※消長:量・程度の変化
- 陰陽転化
陰と陽は一定の条件下(事物の属性が極まると)で相互に転化することがある。
※転化:質の変化
難しい表現になって申し訳ございません。
太極図はこの1~5の説明を1つの絵で表現したすごい図で、自然界や人間の体は陰と陽が適度に入り混じり、絶妙なバランスをとって成り立っているものだということを表しています。
そして人間の体は陰と陽の絶妙なバランスが崩れると病気になり、陰と陽の気のバランスを整えるのが鍼灸治療なのです。